<日本のおひつとご飯>
日本という地形は、湿気が多い国。
ご飯というのは下の時代は、電気やガスがありませんのでかまどや釜で薪を燃やしてご飯炊いたのが原点。羽釜でご飯そのままにしておくと水がしたってご飯がべちゃっとりご飯が食べられなくなります。炊き上がったご飯は必ず木のおひつに入れた。
一旦移し替えた。この際に湿気が飛場して温度が下がる。その際にご飯粒の表面に膜がかかる。
これが締めるという行為になります。
これで、ご飯粒の中の水分が閉じ込められることになります。ご飯がしゃきっとします。
それをおひつに入れておくと、夜になっても冷たいカチカチご飯にならないし、夜になってもおむすびも結べる。
通常の気温でしたら、2日3日おひつに入れたままでご飯が痛まない。それが日本人の食べるご飯になります。これが定義です。
美味しく食べられるのが(曲げわっぱの)おひつです。日本のご飯はとても美味しいものでした。
それが、ご飯が美味しくなくなってしまったのが、「釜から食うな」と言うお姑と言う大切なことを伝える人の言葉を外した家庭が増えて、窯から直ぐご飯を注いで食べ出した所に、ご飯離れが生まれることになった。
<おひつを洗う。>
ご飯のりは、水で溶けないがお湯で溶ける。火傷しない位のお湯でぐるりと差し込み、スポンジ等の柔らかなもので火傷しないように洗ってください。
洗った後でご注意が一つ。
水を切ろうとして伏せたがる。それが最悪になります。木の中に染み込んだ水分が伏せた状態のままだと乾くことなく真っ黒になります。白木の台所用品は伏せることは禁物です。
木の中に染み込んだ水分を引き出す方法があります。
やかんに入れた水をしゅんしゅんと沸かして、おひつの淵に回しながら入れていって、そこに1〜2センチまでたっぷり入れます。染み込んだ水分に温度がつきます。3〜5分置いておく。芯まで温度が付く。そして。水分を拭き取り上に向けて置いておく。水分が気化して乾きやすくなる。
できればそこが浮くといいが、横にしてはダメ。底が天を向いていないといけません。
お湯で温度をつけることを「湯切り」と言います。
繰り返しますと
乾かす場合も横にせず、伏せもせず、底面を上に向ける事。上にむくて干す。
これが白木の道具の使い方の基本になります。
洗い終わったら、最後に熱湯をかけて温度を付ける 湯切りをして温度をつけて水分を拭き取り上に向けて乾かすのが、本来のやり方。
※決して「たわし」は使わないで下さい。
たわしは農具など土汚れを拭うものです。
たわしを柔なかな秋田杉に使うと傷だらけになり汚いものが入り込んでしまいます。
傷がついて汚れが入り込んでは、ご飯の調湿性をする秋田杉の性能が無くなってしまします。
折角200年育った年月が無駄になってしまう後始末です。
杉の木は、冬目と夏目で育っており、硬さが違っている。ここに硬いタワシを入れると柔らかい夏目が削げて取れていきます。汚れがどんどんその削げた所に入って行きます。
入り込んだ汚れが入っていって取れなくなる。物を壊すだけのことになります。樹齢200年の素材も何の価値もなものになります。
いい加減な業者がたわしと言いますが、古の知恵のないことで貴重な素材を無駄になさらないようにしたいものです。
コメント